2010年10月1日金曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       ”美しいひと”



以前から、ずっと気になっていた
とても美しい人がいて、
その人が載っている美術雑誌を
かれこれ3年程前から
大事にしてきた。

ぞっとするほど、美しく
みつめられたらきっと、
息がとまってしまうだろう。

昔話にでてくる雪女のようでもあり、
また、遠くはなれた国からやってきた
西洋の人形のようでもあり、
また、海の底から泳ぎついた人魚のようにもみえる
美しい人。

重圧感があり、凛としていて、
血と骨がしっかりとつまったような
美しい人。

その美しい人をテレビで拝見する機会が
やっとめぐってきた。
私は、手帳に赤で小さく印をつけて
密かにその時を待った。

息をするその美しい人の
ひとつに束ねた髪のななめ後ろ姿に
息が止まった瞬間があった。

耳の上からうなじに
綺麗に弧を描いた黒の曲線。
美しい人の秘密の美しさを
発見したような感動だった。

見つめられなくとも
こっそりと、
後ろからみつめただけで
息が止まる程の
美しさだった。

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