2014年11月10日月曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       "特別の日常"




10月30日、イチマルサンマルパーティーを開催した。

当日は100名程のお客様にお越しいただき、
盛会に終えることができた。
心より感謝、感謝である。
この人と出会っていなかったら、
今のOHBLはなかったと思える方々が勢揃いしてくださり、
感慨深い気持ちでいっぱいになった。
 

今回のパーティが開催できたのは、
「3つのおかげさま」が
あってこそだと思っている。


1つめは、何と言っても、今までの仕事人生の中で
出会った素晴らしき方々、
そしてOHBLの生徒の皆さんのおかげである。

新しくお越し下さる生徒さんとの出会いは、
もちろん嬉しい限りであるが、
今まで何十年と、また、何度もお越し下さる方々との
おつきあいは、格別のものがある。
また、今回のパーティー開催にあたり、ご参加、
ご尽力頂いたすべての方々が、
愛情をもって接してくださった事も、
心が熱く燃えるほど、嬉しかった。
 
 

2つめのおかげさまは、
わたしたちスタッフの家族のおかげである

ちょうど10年前に、屋号の名前をどうしようかと
悩んでいたところ、OHBL(オーヴル)と名付けてくれたのは、
私の夫であった。 

今は高校生になり、「気をつけていってらっしゃい」という前に、
「今日も落ち着いて、転けないように!」と、
先に注意してくれるようになった一人娘が、
幼い頃、私の歯ブラシにちょこっと歯磨き粉をつけておいてくれた。
仕事や家事で、ヘトヘトになっていた自分の心が、
ダンスしたくなるほど元気になり、嬉しかったことを、
私は決して忘れない。

そして、八十歳をこえた一人暮らしの父の口癖は、
「お父さんの事は心配するな。好きな仕事を精一杯しろ。」
有り難い言葉である。

私たち女性は、家族の理解や応援なしでは、
決して好きな仕事を思う存分することができない。
本当に感謝の言葉につきる、2つめのおかげさまである。
スタッフも皆、同じ気持ちであろう。
 


そして、最後3つめは
スタッフのおかげである。

いつもの繁忙期にイチマルサンマルパーティーが重なり、
かなり多忙な毎日であったが、皆で力を合わせ、
すべての企画進行をプロデュースした。

スタッフが私の右手右足、左手左足となってくれて、
様々な事を乗りこえる事ができた。

お客様をお見送りした後、たくさんのお祝いの
花の香りに包まれながら、後片付けに大忙しの
スタッフであったが、皆最後まで笑顔だった。



唄って、踊って、笑って、泣いて、
私たちにとってイチマルサンマルパーティーは
特別なパーティーとなり、特別なひとときを、
無事、終えることができた。



興奮覚めやらぬまま、パーティーの次の日の朝。
いつも通りに起床し、いつも通りに娘のお弁当をつくる。
洗濯物を干し、夕食の仕込みをしておく。
今日も朝からアカデミーにて、マンツーマンの
メイクレッスンが待っている。

長年繰り返し、積み重ねてきた日常である。

この日常の繰り返しと積み重ねが、
特別な日や特別なひとときを、
つれてやってくるのだとかみしめながら、
オフィスからアカデミーへ自転車を走らせる。

「落ち着いて、転けないように!」

娘の言葉を心の中で、何度も繰り返しながら、
風をきって、自転車を走らせる。


いつかまた、次の特別な日を迎えられるように、
毎日の特別な日常を、今日も精一杯、走っていく。



2014年8月17日日曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       "この顔で 生きていく"




あなたは、どんな顔が好きですか。
どんな顔になりたいですか。


一人の女性が、メイクアップのテクニックで、
アイドル、タレント、モデルや女優に大変身する、
ものまねメイクが大流行だ。
そのテクニックを紹介しているノウハウ本もよく売れていて、
私も情報召集のため、購入してみようかと書店に立ち寄り、
結局、立ち読みだけで終わってしまった。


外見の力は素晴らしい機動力であり、一瞬にして気持ちがかわる。
憧れの顔になることで、きっと、 前向きになるのだろう。


カルチャースクールなどで時々遭遇する質問に、
「トレンディ女優◯◯さんの顔になりたいんですけど、
どうしたらいいですか?」
という質問があり、戸惑ってしまうことがある。

メイクアップでイメージを表現するには、
デザインを構成する三要素である色、形、質感、を駆使して、
目指すべくイメージに近づけていくのだが、
土台である顔の特徴を見抜くことが、最も大切である。

顔の特徴がことごとく違うと、
イメージを近づけることはできても、
トレンディ女優の顔に近づくのではなく、
結果その人自身の顔が美しくみえる仕上がりになり、
満足される事が多い。

自分の顔に迷い、悩む人たちも、
その良さに気づくことさえできれば、
誰かになろうとしなくても、きっと、自分の顔が好きになる。


その良さを、導きだしてくれるのが、メイクアップだ。


「自分の顔で生きていく人たちに納得してもらえる
メイクアップを私は伝えていきたい。」と、切に思う。
どうしてもこの顔では、
生きていくのがつらいと思う人がいたとしても、
その人のその顔で、生きていけるメイクアップを、
私は伝えていきたいのだ。


たくさんある顔に、その人だけのメイクアップを。
誰ともくらべない、その人だけの輝きを。


どんな顔が好きですか。
どんな顔になりたいですか。


運命のメイクアップに出会えれば、自分の顔が好きになる。
誰かのようにならなくても、ものまねなんかしなくても。


さあ、明日からも、 この顔で生きていく。

2014年3月12日水曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       "春の花占い"





桜の花びら舞う高校卒業式の帰り道。
ついてきてとせがまれて、せまい電話ボックスの中、
その友達が聞いていた。


私のこと、好き?嫌い?
何度聞いても、相手はずっと答えない。

私のこと、好き?嫌い?
じれったい。

どっちなの?どっちでもいいから 、教えてよ。
私のこと、好き ?嫌い?

本当は「好き」と答えてほしいけれど、ねぇ、とにかく教えてよ。
私のこと、好き?嫌い?
 

様々なレッスンの後、私がよくアドバイスすることに、

「ごめんなさい。勉強だと思って聞いてくださいね。
このバッグの色は、似合わない。二度と買わないで下さいね。」

「今の髪の長さは、ダメ。あと10センチカットして下さいね。」などがある。


否定的な言葉になるので、
一応気を遣いながらアドバイスするのであるが、
必ずどんな方も、
「その答えがほしかったんです。よくわかりました。」と、
素直に喜んでいただける。

好きとか嫌いとか。
似合うとか似合わないとか。
必要だとか必要でないとか。
様々なことを答えるということは、責任と覚悟が必要である。

その人をしっかりみつめているから、
その人をしっかり受けとめているから、
その人を美しくしようと一生懸命だから、
今日も私は、明快に答えようと思うのだ。

その人に似合うものや、その人に必要なこと、
その人がしなければいけないことを、
すっきりと答えられるよう、
美容の道を精進するのだ。

10代の頃の友達は、なかなか答えてくれないからと、
花占いをしながらつぶやいていた。
一枚、一枚、好き、嫌い、好き、嫌い

今日もオーヴルには、
「わたし、キレイになれますか?」
「わたしに似合うものは何ですか?」と、たくさんの人が訪れる。

オーヴルの花占い。答えは、いつもひとつだけ。

「もちろん、キレイになりますとも。」

春ですもの。

「必ず、キレイになりますとも。」

2014年1月8日水曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       "情熱の美容の薔薇"















幼い頃からずっと、平均体重を上回って生きてきた私だが、
短距離走は得意であった。中学高校と、50m走では7秒台前半
だったように記憶している。それにひきかえ、長距離走は全
くダメで、残念ながらマラソンの魅力には気づくことのない
学生時代だった。どちらかといえば、瞬発力やアドリブ力の
方が得意で、同じことを繰り返し行うことや、継続力は不得意
だった私も、この美容の仕事については長く続けることができ、
今年30年をむかえる。
運命と偶然と選択、そして、出会いのおかげである。

その原点は、1980年代の様々な雑誌、 an.anに流行通信、
Mode et Modeに、Zoom、写楽にコスモポリタンなどから
はじまった。心ときめかせて、立ち読みしていたことを思い出す。

美容の仕事を興味深く感じたのは、対象が人であること。
モノをつくりだす仕事がしたいと思っていたが、命ある人に施す
美容の仕事は、特に興味深かった。

この仕事を志して、今でも全く変わらないことがある。
それは、人が美しくなり、その人が輝く姿をみることが大大大好き。
その人の素敵な部分を見つけることが大大大好き。
今でも、胸がウキウキ、ドキドキ、ワクワク、そして、背中が
ジンジンするのである。結局、人が好きなのだ。

美容の仕事は、ただ美しくするだけではダメ。
心がないといけないと、強く思う。いくら知識が豊富で、
技術力が高くても、もちろんキャリアが長くても、その人を
美しくしたい情熱の薔薇が、いつも咲いていないとダメなのだ。

 情熱の美容の薔薇を胸に、一人走り続けて20年。
スタッフと共に、さらに走り続けて10年。
そして、いつも思うこと。

まだまだまだまだ、挑戦したいことがある。
まだまだまだまだ、出会いたい人がいる 。だから今年も、
体脂肪たっぷりの中年身体に鞭打って、

 挑むぞ!
 
 駆けるぞ!

もちろん胸には、情熱の美容の薔薇を満開にして。

  ひひ~ん!