2010年8月9日月曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories      "その人だけのメイクアップマニュアル”



もともと若い頃から、
右手の具合が悪かった母だが、
主婦業はしっかりこなし、
リハビリをかねて通った洋裁学校での技術を活かして、
私達姉妹の幼い頃の洋服は、
ほとんど母の手作りだった。

そんな母もどんどん歳をとるにつれ、
今はかなり右手の不自由さに拍車がかかってきた。

先日、一緒に小旅行をする事になり、
身支度を整えている母をみると、鏡も見ず、
おぼつかない右手でメイクをしている。

手早く、的をえた手捌き。

数分間で、 
あっという間に、
いつもの母の顔になっていた。

鏡も見ずに、あっという間。

理屈付きのテクニックなんか、いらない。
最新アイテムも、
ましてやマニュアルなんて、
もってのほか。

そう、何にもいらない。
何もなくて、それでいいのだ。

長い年月の間に、
人生とともに歩んできた、
その人だけのメイクアップマニュアルが、
しっかり完成しているのだ。

私が教えるような事は、
そう、
きっと、
なにひとつないのだ。

2010年8月8日日曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories      "小説 恋愛物語”



今までの視線とは、
確実に違っていたから、
きっとまた、
すぐに逢いたくなったのだ。

かなり不埒な出会いであったにも関わらず、
これから体験できるであろう
様々な刺激的な出来事を予感させる、
そんな人であった。

案の定、
三度めのデートでプロポーズされ、
私の未来は、生活も仕事も含め、
今までの想定をはるかに超えて、
とてつもなく広がりそうな予感でいっぱいだった。

もっと大きな舞台でのびのびと、
精一杯羽を広げて、
羽ばたいてゆくのだ。

自分の夢を大きくふくらませて、
挑戦していくのだ。

この人が私に、
素晴らしく耕かせる土壌を
与えてくれるのだ。

いくつもの、お決まりの事柄や、
乗り越えなければならない試練などはそっちのけで、
ただただ、物語は進行していった。

そして、
物語は、いつかは終わる。

叶わなかった夢を、
私は泣いて終結し、
その人は、
拳で壁を叩きながら、
悔しそうな言葉を発しながら、
終結した。

夢だけをみて、
自分だけをみて、
前を向いていた私は、

運命だと思っていたその人の、
嗚咽とともに発した、
言葉の意味も全くわからず、
ただ呆然とたっていた。

文化も
言葉も違うその人の、
何も学ぼうとせず、
最後の心の叫びであったがゆえの
母国語すら、
全く理解できずに、

何に挑戦しようとしていたんだろう。
どんな成功を、
手に入れようとしていたんだろう。


恋愛物語。
そう、これは単なる物語。

稚拙で何の努力もない、
ただの
恋愛物語。

2010年8月7日土曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories      "メイアップとクッキング”



材料を吟味し、道具を揃える。
場所を整え、段取りを組み、
位置付けと導線をセッティングする。

材料をどのように切るのか、
どの工程を先にするのか、
同時進行はあるのか、
頭の中で整理する。 
   
調味料を用意し、ウォーミングアップ。
     
さぁ、スタート!

今日も美味しい料理を作ろう!          

毎日、毎日、
似たような事の繰り返しかもしれないけれど、
ちょっとした違いで
結果がかわる。

マンネリにならないように、
退屈しないように、
いつも新鮮な気持ちで。

そして、二つのとっても大切な事。

それは、気合いと、

そして… 愛。

同じような事でも
グッドタイミング!があるかなしで、

同じような事でも
愛があるかなしで、
大きな違いがあるように 思う。

ね、ちがいますよね?

一応、家庭人として、
主婦業もしなければいけない私であるが、
その中で一番好きな事は、料理である。

メイクちゃんとクック君は、私にとって、似た者同士だ。
メイクちゃんにもクック君にも、いつも愛を降り注ぎたい。

"ラブ♡メイクアップ&クッキング ゛

2010年8月6日金曜日

京都OHBL奥田浩子のBeauty Memories       "メイクアップエクスタシー”



指でクリームをぬりこむ。
先だけを使わずに、
第二関節までをできるだけしならせて、
滑らかに滑らせる。

スポンジは、凹凸にあわせて、
引いたり、
たたいたり、
時には少しねじったり。

バウダーを含ませたふわふわパフで、
皮膚を包みながら
抱きすくめる。

眉のタッチは、
手首にスナップを効かせて、
タッピング。

まぶたの上や
頬の上は、
鞣すように均一に、
極上のブラシを往復させる。   

唇の弾力に、
決して逆らわせない平筆には、
スィートな〇〇〇を。

        
その人を労い、
慈しみ、
包み込み、

そして導いた後に、解き放たれる
メイクアップエクスタシー。

とにかく溶けそうに熱い夏…。

少々官能的に。

たまにはね。

いやん。